■第21ステージ:ヴェローナ 15.3km(ITT)
いよいよ3週間のジロはロミオとジュリエットの舞台としても有名なヴェローナでフィナーレを迎えます。
3級山岳が真ん中にある以外はいたって平坦ルート。
トップ5までが僅差の為、このタイムトライアルの結果次第で順位が入れ替わる可能性も高いと思われます。果たしてバッソはマリアローザを守りきれるか?そして表彰台の顔ぶれは?
最後までドキドキする展開が迎えられるかもしれません。
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<5/31・8:00更新>
2年かけて取り戻した、栄光のマリア・ローザ
ヴェローナの街を駆け抜けるジロ最後のタイムトライアルは、サクソバンクのグスタフ・エリック・ラーションが優勝を勝ち取りました。本人にとって念願のタイムトライアルでのステージ優勝、嬉しかったでしょうねぇ。
順番がちょっと早かっただけにライバルたちのタイムを非常に気にしている写真も拝見しました。
優勝候補ナンバー1といわれていたチームスカイのウィギンスさんは伸び悩んでしまってましたね。しかし彼のTTバイクに搭載されていた楕円状のクランクは凄い!一緒に見ていた旦那もびっくりしてました。
また、このステージの優勝を狙っていたイタリアTTチャンピオン、HTCコロンビアのピノッティは前半は非常に素晴らしいタイムをたたき出していたのですが、くだりに入ってから若干カーブを曲がる時にタイムロスをしていて、それが積み重なってしまって、ラーションのタイムに2秒足りず。あちゃー。
ヴィノクロフ、ポート、エヴァンス(今日のCNによると第11ステージの頃から高熱を出しており、医師のドクターストップを拒否してここまで来たらしい)も越えられず、注目は3位争いも白熱状態だったニーバリとスカルポーニ。
印象的にはスカルポーニはTTはそんなに得意じゃないという印象が強かったんですが、いやいや途中までニーバリといい勝負してましたねぇ。よく頑張ってました。結果的にはニーバリが3位を死守してスカルポーニは表彰台ならず。でもスカちゃん今年も楽しませてくれたわなー。ニーバリはバッソのアシストしながらの表彰台お見事。ついでに言えばスクランブルで召集されたにもかかわらずこの活躍も評価高いでしょう。
さらにひやひやしたのが総合2位でスタートしたアローヨ。
彼はとにかくTTは不得手なのがモロにきており、前半が厳しくて下手すると表彰台から転げ落ちる大ピンチ状態とも言われていました。しかしながら、ニーバリとの貯金が1分40秒あったのが幸いで、無事に総合2位キープ。
しかし最後の1キロ切ったあたりからもう怖くてテレビ画面見られなかったですよ…(汗)。なんとしても2位をキープしたい、という彼の思いが神様にも伝わったんだろうと思います。よかったねー^^。
そしてラストにスタートしたバッソさん、磐石のこぎっぷりで無難にまとめ、無事ゴールにたどり着いて2度目のジロ総合優勝に輝きました。表彰式会場にもなった円形闘技場のステージのプロムナードで最愛のお子さん二人、チームスタッフ関係者と喜びのハグを交わしている姿は感動しました。
オペラシアン・プエルト関係で謹慎処分となり、復帰してから2年かかりましたが、ようやくここまでたどり着くことが出来ましたね。チームメートのしっかりとした協力体制もあり、バッソも頼もしかったことと思います。
表彰式でもチームメートがみんなでバッソを祝っていて、彼らの仲間の絆の深さにも感動を覚えました。
唯一メンバーが誰も欠けずに、最後まで走ってこれたチーム・リクイガス。ツールも楽しみになってきましたよ。
バッソさんは本当におめでとう!
(09ジャパンカップの開会式のときの写真をちと加工)
そして、この日を持って現役を引退することになったシモーニさん。
なんと、襟付きのジャージを着用してのラストラン。襟のところにはピンクのネクタイが締められていて、まさに正装スタイル。ゴールにたどり着いてからお着替えしてアレーナのプロムナードに進み、そのまま引退式をやっていた様子。その様子もちょっと見たかったなぁ。しかしさすがイタリア、粋な計らいだねぇ。
もうジーボさんの走る姿を見れないのは残念だけど、ながい間本当にお疲れ様でした(;_;)
新城選手も総合93位で完走!日本人初めてジロ・ツールのグランツール二つのレースを走りきりました。
よくがんばったね!おつかれさま
しかし今大会はオランダステージから波乱だらけで、泥アリ、水アリ、大量逃げありとか、コースのドS振りにもうすさまじい展開になったりしてましたが、最終的にはイタリア人がマリア・ローザをまとう結末を迎えて地元にとってはよかったのではないかと思います。
見所もいろいろとありましたし、今年も楽しんで観戦できました!
選手の皆さん、スタッフの皆さん、本当に3週間お疲れ様でした!
☆今大会総合まとめ
マリアローザ イヴァン・バッソ(リクイガス)
マリアヴェルデ マシュー・ロイド(オメガファーマ・ロット)
マリアロッサ カデル・エヴァンス(BMC)
マリアビアンカリッチー・ポルト(サクソバンク)
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第21ステージのキリエンカ:12位(+0:0:39)
出走順で彼の前が同胞のベラルーシTTチャンピオンのQSTのサモイラウだったおかげで、カメラがずーっと彼をクローズアップしまくり(苦笑)。油断してその間に風呂に入っている間に彼のゴールシーンはしっかり映ってたみたいでちょっと失敗したーと思ったしだいですorz(というわけで今再放送をチェック中なのでしたw)
ポルト君とかペトロフと同タイムゴールだったんですねー。
今大会のTTステージ3つとも、いい走りを見せてくれたと思います。
■21stのキリエンカの写真はこちら→
全体的に見ると、逃げを打って成功したステージが大シャッフルになった第11ステージだけというちょっと寂しい格好になってしまったキリエンカでしたが、チーム事情が事情だっただけに(途中でブルセギンがリタイヤしたりしてチーム的にも出遅れ)、殆どアシストのお仕事を中心にフォアザチームに徹した3週間でした。
しかしながら、第7ステージでまさかのスプリント絡み、トップ10入りするとはさすがに驚いたけど(苦笑)。
後は20ステージでのアローヨへの献身的なアシストっぷりは立派でした。結果的にアローヨが2位を守りぬけたのも、20ステージでのキリエンカのサポートでタイム差ロスをできるだけ少なく食い止められたようなものだしね…(贔屓目過ぎてすいません)。
惜しむらくは、15,16の山岳ステージで、彼が最後までアシストにつけなかったこと。このあたりはシュミットの加速振りが凄すぎて、ちぎられっぷりが早かったのが悔やまれますね。
しかしケスデパは前半戦非常に辛い状況を強いられていただけに、まさか最後にアローヨが表彰台に乗ることが出来る結果になるとは、予想してなかったんじゃないでしょうか。11ステージでの特攻大作戦が成功したからこそ、苦境を打破することができたように思います。そこはチームみんなが頑張ったから、ということになりますね。みなよくやったと思います。過酷なジロを戦い抜いてきた選手の皆さん、ステファンス監督、スタッフの皆さん本当にお疲れ様。ゆっくり休んで次のレースに備えてください。
☆キリエンカの総合成績まとめ
最終順位:37位(+1:42:55)
ポイント賞順位:37位(18点)
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