一時集団を牽いていたオーストラリアのアシストたちが前から消えた時には、
正直、オーストラリア選手の優勝は絶望視だと感じた瞬間がありました。
しかし、もう一度集団の前方に戻ってきたザルツバーガーが身を粉にしてという表現がぴったりな渾身の牽きを行ったことで、エヴァンスの優勝の可能性の扉が少しずつ開きはじめました。
彼のがんばりは、最後に報われることとなりました。
ここまで本当に試練の連続だったエヴァンスがついに、ついに表彰台の真ん中に立ちました。
しかも、世界選手権という大舞台での晴れがましい勝利、そしてオーストラリア人初のアルカンシェルに袖を通す栄誉にも預かることに。残り4キロで、一瞬の隙をついて一人踏み倒してロングスパートをかけた姿に熱狂。
ほんと、最後の最後に、良いことが待っていましたね。
ゴールラインを通過する瞬間、投げキッスにサムズアップと、彼らしい渋いゴールパフォーマンスを見せていたが、表彰台では感極まって涙がにじんでいた。その姿にもらい泣き。
式典が終わった後、表彰台の最前列に駆けつけた愛妻のキアラ夫人にお花をあげて、二人で喜びを分かち合っている姿にも感動。(ストリーミングではご夫妻のハグシーンも見られたそうで)
2位には世界選手権に相性のいいロシアのコロブネフ。なかなか2位の壁が突破できないのはちょっと残念だけど、毎年良い位置にいるよね。3位にはスペインのホアキン・ロドリゲスが入りました。
TTに続いてRRでも優勝を狙っていたスイスのカンチェラーラは終盤に強烈な牽きを見せて集団から徐々に振り落とすなど、随所で活躍を見せていたものの、動いたのが早かったのが災いして最終的に5位に。
ゴール後、地面に座り込んで魂が抜けたような感じになっていたカンチェラーラ。
遅れてゴールした彼と同僚でノルウェー代表のアルヴェセンが駆けつけ、何事かカンチェラーラに話しかけるものの、反応を見せず茫然自失になっている姿が空撮で映し出されたのですが、それはあまりにも強烈な光景でした。
こんなに精根尽き果てて、空っぽになったかのようなカンチェラーラは終ぞみたことがなかったから…。
彼が2冠達成のために、地元開催の世界選手権にどれだけ賭けていたのか、ということが痛いほど伝わり、胸が詰まりました。それが達成できなかったショックは、相当深かったでしょうに…。
日本勢は序盤にファーストアタックをかけたりしていた新城選手が逃げグループにもぐりこみ、奮闘。
後続集団が合流してからついていけなくなって脱落、リタイヤしてしまいましたがよくがんばっていました!。途中カメラバイクにお手振りしたりしてて、余裕のあるところもアピールしていて楽しませてもらいましたよ。
そして集団の中ではフミさんが前方でがんばる姿が。
一時、スカルポーニとガルゼッリの間に挟まって牽いている姿も見られたりして動きも積極的。飛び出そうと思っていたようですが、オグレディに邪魔される格好になって結局動きが取れなくなってたりとあちこちで動く姿がこちらも画面に映りまくり。57位で完走、日本人選手の世界選手権の最高順位も更新となったのかな?
おつかれさまでした。
そして、キリエンカは27位ゴール。
ずーっと集団の中盤から後ろのほうにいったりきたりしてて、すごいやきもきしていた私…(笑)
同じチームのクチンスキーが集団の前方でがんばっている姿が目立ってましたね。終盤でシフトツォフにつれられて上に上がっていく姿も。
残り3周付近で集団の前方にくらいついてたのですが、最終的にカンチェラーラの強烈な牽きで振り落とされていたようで、さらに上位にはいけなかったけど、初参戦の世界選手権RRでトップ30以内に入れたのはよかったと思います。本当にお疲れ様。
bettiniphotoより→
下にスクロールするとあります。
にほんブログ村