ワールドカップバレーボール女子大会もいよいよ最後の試合まで残り1試合となった。
昨日、久しぶりにアメリカ代表のバレーを見たが、恐ろしい程強くなったもんだと驚いた。
これもやはり現役時代は最強を誇る中国代表の主軸であり、"世界のハンマー"とかつて恐れられた郎平監督の手腕の賜物だろう。
さすが、ブラジルを2-0の劣勢から一挙3セットとってひっくり返しただけのことはある。
(セルビアには足をすくわれたけどね)
昨日の試合、間違いなく日本代表選手のスパイクのコース、サーブのコース、相手選手の弱点など事前に綿密なスカウティング(分析調査)を行っていたと思われる成果が存分に出たと思えるくらい、アメリカにとっては完璧なゲームコントロールをし尽くした試合になった。
高橋同様、ブロックをよく見てうまくかわした巧妙なストレートスパイクを打てるサオリンでさえ、どこにも打つことができない程完璧なブロックが恐ろしいほど決まってた。
あんなにきちっとしたブロックが3枚でも1枚でもしっかり決まるということは完璧なスカウティングがあったからこそだろうと思う。
サオリンのスパイク成功率が9%とか6%だとか、ものすごい抑えられていたし。
また、サーブレシーブがしっかりできてなかったことも日本が崩れた要因。
サオリンがこのところはレシーブが安定してきたなと思った矢先にこの試合はかなり狙われた分サーブレシーブがまったくもってできていなかった。
栗原も高橋もほとんど試合をさせてもらえない状態で、しいて言うなら途中で杉山と交替してセンターに入った多治見が気を吐いていたという印象しかない。
またレシーブでも佐野だけは相変わらず奮闘ぶりだったし、昨日の試合の(せめてもの)及第点は佐野と多治見ぐらい。
結局この試合終了時点で日本の4位以下が決定、北京五輪への道は来年5月の世界最終予選兼アジア予選に先延ばし。
組み合わせが決まった当初、ロシアと中国が出ないため(ロシアが欧州選手権3位で出場ができず。中国はこの大会の出場を見送り。また、主催者は欧州選手権4位のポーランドをワイルドカードで出場させた<サンスポより>)、柳本ジャパンが3位以内に入らないとこれはおかしいだろうと考えていた。
ブラジルには確実に負けると踏んでいたから、イタリアとアメリカのどちらかの試合で勝ち、最低でも2敗まででとどまれるだろうという予想を立てていたものの、第1ラウンド最終戦のセルビア戦を落としたことで、その計算が狂った。たらればになるが、セルビア戦が取れていれば、もうちょっと順位情勢も変わっていたのかもしれない。
佐野のレシーブは毎試合素晴らしかったのは間違いないのだが、それ以外は殆どだめだったような。何よりも攻撃面で高橋に殆ど頼らざるを得なくなったところが厳しい。
栗原がもっとドブロックを食らったとしてもきちんと打ち抜くことができていれば。。。ここぞというところで強打できない面が際立っていて、かなり残念なシーンが多かった。
またサーブキャッチ(昔はサーブカットというのが普通だったんだけどこのごろはキャッチって言うんですね。もしくはレセプションとも言うけど)ができず、サービスエースを取られることもしばしば見受けられました。こうなると攻めのリズムも簡単に崩れてしまうわけで。。。
柳本ジャパンのレベルは確かに上がったかもしれないが、世界トップクラスと渡り合えるまでにはまだ来ていないことがこの大会ではっきりした。
何が足りないのかを早急に理解したうえで、来年5月のラストチャンスに挑んで欲しい。
今日の最終戦のブラジル戦、悔いのないように締めくくってもらいたいものだが、どうなることやら。。。